展覧会の醍醐味は、表現世界の多様さにある。アーティストやクリエーターの独創性が、私たちの日常を超え、想像が及ばない作品を生み出す。20世紀から21世紀にかけ活躍の3人の作家の大規模な回顧展を追った。「辰野登恵子 ON PAPERS : A Retrospective 1969-2012」が名古屋市美術館で3月31日まで、「アルヴァ・アアルト もうひとつの自然」が東京ステーションギャラリーで4月14日まで、それぞれ開かれている。さらに、「クリスチャン・ボルタンスキー-Lifetime」が大阪の国立国際美術館で5月6日まで開催中だ。出身国やジャンルは異なるが、いずれも芸術の新たな境地を求めたパイオニアである。

名古屋市美術館の「辰野登恵子 ON PAPERS : A Retrospective 1969-2012」
万華鏡のような抽象表現の妙、約220点

辰野登恵子は1950年に長野県岡谷市に生まれ、東京藝術大学に学んだ。1970年代に印刷網点や原稿用紙のマス目などから着想したドット(点)やグリッド(格子) DAINESE(ダイネーゼ)SPECIALE SWEATSHIRT、ストライプ(縞模様)などの規則的なパターンを用いた版画を発表し、注目を集めた。80年代に入ると表現手法を油彩に移し、それまでの理知的で抑制された表現とは対照的に、豊かな色彩で有機的な形象のある絵画空間を追い求めた。90年代以降もイメージの造形化の実験に取り組み、絵画でしか実現しえない空間造形を深化させ続けた。

 

このように辰野は一貫して独自の抽象表現を追求し、芳醇な色彩と幾何学や有機的形態で、豊かな奥行きと空間の揺らぎを感じさせる作品を数多く発表した。1996年に第46回芸術選奨文部大臣新人賞を受賞、

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、さらには2013年には第54回毎日芸術賞を受賞するなど、現代絵画を代表する画家として高く評価され、今後の展開が期待されていたが、2014年に64歳で急逝した。

 

今回の企画展は、辰野の紙の仕事を中心にした画業を再検証する回顧展だ。埼玉県立近代美術館に続いての開催で、油彩30点を含む版画やドローイングなど約220点の作品で、40年余りにわたる画業を辿る。1995年に東京国立近代美術館が催した史上最年少の45歳(当時)での「辰野登恵子 1986-1995 」と、2012年 の「与えられた形象 – 辰野登恵子 / 柴田敏雄」(国立新美術館)以来の大規模個展となる。

 

辰野の代表作については、筆者は広島市現代美術館の「アジアの想像力」(1994年)や、福岡県立美術館など巡回の「戦後文化の軌跡 1945-1995」(1995年)などの企画に関わり記憶がある。昨年11月、国立国際美術館の「ニュー・ウェイブ 現代美術の80年代」にも《WORK 80-P-19》(1980年、国立国際美術館)が出品されていた。さらに2016年7月、神戸のBBプラザ美術館での回顧展「辰野登恵子の軌跡―イメージの知覚化―」で鑑賞した1990年代の油彩が印象的だ。BBプラザ美術館では、「企画展にみる10年の成果 美術館を紡いだ作家たち」展(4月9日~6月16日)でも前後期合わせ28点の出品を予定している。

 

抽象作品は、一般的に具体的な対象を写しとらず、形状、形態、色、線といった造形要素それ自体を使って構成される。このため作品タイトルも具体的ではない。画像を紹介しながら初期からいくつかの作品を取り上げる。8つの章に分けられているが、タイトルが無く、辰野の言葉が記されている。

 

最初の章には、「筆で描くときの『もたもた感』がすごくいやだった。とにかく版画という手段、特に写真製版というのは、全面的というわけじゃないけど、ある程度はその手垢のようなものを消すことができるから。」といった具合だ。この章には《Self portrait》(1970年)や、《無題》(1973年)といった具象的なシルクスクリーン作品も展示されている。

 

辰野登恵子《Self portrait》(1970年) 個人蔵 ⓒ辰野剛、平出利恵子

辰野登恵子《無題》(1973年) 個人蔵 ⓒ辰野剛、平出利恵子

 

次の章からは、幾何学的や独特の色づかいの抽象作品《UNTITLED-45》(1974年)や《WORK 78-P-14》(1978年)、《UNTITLED-Ⅰ》(1982年)など、構図が大きく変化する。《Oct-20-95》(1995年)はチラシの表面を飾る作品。近くで見るとかなり色を塗り重ね、独特の風合いだ。辰野作品はまるで万華鏡のような世界で、晩年の《AIWIP-9》(2011年)や《AIWIP-22》(2012年)など、そのバリエーションが豊かだ。

 

左)辰野登恵子《UNTITLED-45》(1974年)個人蔵 ⓒ辰野剛、平出利恵子 撮影:岡野圭
右)辰野登恵子《UNTITLED-Ⅰ》(1982年) 個人蔵 ⓒ辰野剛、平出利恵子 撮影:岡野圭

辰野登恵子《WORK 78-P-14》(1978年) 個人蔵 ⓒ辰野剛、平出利恵子 撮影:岡野圭

左)辰野登恵子《Oct-20-95》(1995年) 個人蔵 ⓒ辰野剛、平出利恵子 撮影:岡野圭
右)辰野登恵子《AIWIP-9》(2011年) 個人蔵 ⓒ辰野剛、平出利恵子 撮影:岡野圭

辰野登恵子《AIWIP-22》(2012年) 個人蔵 ⓒ辰野剛、平出利恵子 撮影:岡野圭

 

辰野は油彩の制作を本格的に始めてからも、エッチングや木版、リトグラフなどさまざまな版種による版画制作に取り組んでいる。油彩での試みを版画で追体験する、あるいは版の仕事での成果を油彩に反映させるなどの往還によって、創作の幅や深みを増していったことがみてとれる。また、油絵具やパステルによる大型のドローイングは 、下絵の域を超え、画家にとって重要な実験の場となっていたこともうかがえる。

 

《WORK 78-P-14》など大作が並ぶ会場で姉の平出利恵子さんと姪の平出加菜子さん

 

さらに章の幕間として、辰野は2006年には信濃毎日新聞に毎週土曜日に連載された辻井喬(堤清二)の随筆『漂流の時代に』の挿絵を担当し、故郷岡谷の風景や身近な草花、割れてしまった器など、まわりの事物を素直に描いた。この挿絵原画52点も初めて一堂に展示されている。

 

野登恵子展の会場風景

名古屋市美術館の担当学芸員の清家三智さんは、「作品に登場する形は年代を追うごとに目まぐるしく変わるが、単純な形の連続や反復、そして身の回りにある日用品など取るに足らないもの、画家の言葉を借りれば“不毛なもの”が、有機的な形を考えるヒントになっている。今回は版画、ドローイング、油彩を織り交ぜながらほぼ年代順に展示しているので、彼女の作品がどのような変貌を遂げたか、形だけでなく色づかいや画材・技法の使い分け方など、比較して観ながら丁寧に感じ取ってもらいたい」と 【イベント開催中!】 フリック スリップオンマフラー HURRIC Supersport MATERIAL:Eloxed aluminium (Colour:Black) GSX-S 1000 GSX-S 1000F、強調している。

東京ステーションギャラリーの「アルヴァ・アアルト もうひとつの自然」
モダニズムで人々に寄り添う建築やデザイン約300点

アルヴァ・アアルトは1898年フィンランド生まれの建築家。ヘルシンキ工科大学で建築を学び、1923年に建築事務所を設立した。33年にフィンランド・パイミオのサナトリウムを設計し 【メーカー品番:70040】N PROJECT(Nプロジェクト) カーボンフロントカバー T-MAX 530、モダンでありながら細やかな空間デザインで高い評価を得る。その後、図書館やホールなどの公共建築から個人邸宅、さらには建築にあわせて、家具や壁面タイル、ドアノブなどのディテールのデザインもこなす。アアルトは1976年ヘルシンキにて78歳で没したが、モダニズムに自然の要素を取り入れ、人々の暮らしをより良くする建築や家具デザインなどを追求した。

 

ネモ・プロフェタ号に乗るアアルト、1960年代 ⓒSchildt Foundation, photo: Göran Schildt

 

今回の展覧会は生誕120年を記念して、ヴィトラ・デザイン・ミュージアム(ドイツ)とアルヴァ・アアルト美術館(フィンランド)によって企画され、各国を巡回する回顧展だ。20年ぶりの日本では、神奈川県立近代美術館、名古屋市美術館でも開催され、東京ステーションギャラリーの後、青森県立美術館(4月27日~6月23日)へ巡回する。オリジナル図面をはじめ、家具や照明器具、ガラス器、建築模型など約300点で、フィンランドを代表する建築家の生涯と作品を辿っている。

 

アアルトの出世作となった《パイミオのサナトリウム》(1928-33年)。自然いっぱいの森の中に4つの棟で建つ。長期間、ここで暮らす患者のことを考えた建築に仕上げている。患者の部屋には、眩しくない照明、防音された壁、音を吸収する水回り、穏やかな色彩などに配慮し、家具や照明設備のすべてをデザインしたという。会場には展覧会の見どころの一つとして、病室一部を再現している。

 

パイミオのサナトリウム/Alvar Aalto,1928-33 ⓒAlvar Aalto Museum

サナトリウムの病室再現

 

アアルト建築の代表作の《ヴィープリ(ヴィーボルク)の図書館》(1927-35年)は竣工時、最も重要な機能主義建築とされた。2013年に全館に火災報知機や警報装置、空調施設などが導入され再開されている。閲覧室は曲線的な天井と天窓を備える。会場には施設内の写真や設計図などが壁面に並ぶ。

 

アルミン・リンケ撮影、ヴィープリ(ヴィーボルク)の図書館/Alvar Aalto, 1927-35 ⓒArmin Linke, 2014

ヴィープリ(ヴィーボルク)の図書館などの資料展示

 

そのほか、《フィンランディア・ホール》や、《ルイ・カレ邸》などアアルトの手がけた仕事が紹介されている。これら会場に並ぶ写真は写真家、アルミン・リンケがこの展覧会のためにアアルト建築を撮りおろしたものだ。北方の柔らかい光にアアルトの造形が浮かび上がる数多くの写真が会場を飾る。

 

フィンランディア・ホール/Alvar Aalto,962-71 ⓒAlvar Aalto Museum, photo: Rune Sneliman

アアルトのデザインしたアームチェアなどの展示

 

圧巻なのは、アアルトのデザインしたアームチェアやリクライニング・チェア、積層合板による椅子、サイドテーブルなどが会場の広間にずらり並ぶ。作品は人々の暮らしをより豊かにしたい」というヒューマニズムの考えに基づき、温かみのある木材などが用いられており、「自然」の存在を感じさせる。

 

アアルトのマテリアル・スタディ(レリーフ) ⓒVitra Design Museum, photo: Ursula Sprecher

部材などが並ぶ棚

 

未完も含めた建築模型が並ぶが、この模型が乗っている台は引き出しになっていて、図面やスケッチが見られる。アアルトによる積層合板の曲げ木のレリーフや、その技法を実際に手にとって見ることができる部材も置いている。さらにアアルトは、妻・アノイや友人らと共に、世界の優れた家具などを紹介し販売するアルテック社を設立していて、そこで作られた椅子に座って憩えるコーナーもある。

 

アアルト設計の椅子に座って憩えるコーナー

 

東京ステーションギャラリー担当学芸員の柚花文さんは、「アアルトというと、日本では建築よりも家具などのプロダクトデザインの方が広く知られているかもしれない。日本におけるフィンランドをはじめとした北欧デザインの人気は、自然との共生力が高い人々への親和性も理由のひとつだろう。アアルトはつねにヒューマニズムの立場から人間と自然と建築の関係性を念頭に置きながらデザインし、結果、自然の中にあるフォルムが建築においてもプロダクトにおいても随所に生かされている。建築を知るにはそこに立ってみるのが一番だが、まずは展覧会場に並ぶ約300点の資料からアアルトのプロジェクトの数々を知ってもらいたい」と、呼びかけている。

国立国際美術館の「クリスチャン・ボルタンスキー-Lifetime」
生と死を問いかけるインスタレーションの数々

展覧会開会式で挨拶するクリスチャン・ボルタンスキー

クリスチャン・ボルタンスキーは1944年パリに生まれ、現代のフランスを代表するアーティストの一人だ。写真や身分証明書といった記録資料と衣服や文房具といった日用品を組み合わせることで、自己あるいは他者の記憶に関連する作品を制作し、注目を集めるようになる。子どもの肖像写真と電球を祭壇のように組み合わせた《モニュメント》シリーズ(1985年-)や、大量の衣服を集積させた《ペルソンヌ》(2010年)など一貫して歴史や記憶 HANKOOK ハンコック ventusV12evo2 ベンタス K120 サマータイヤ 225/45R19 WEDS ウェッズ Leonis レオニス β GREILA グレイラ ホイールセット 4本 19インチ 19 X 8 +43 5穴 114.3、死や不在をテーマとした作品を発表し続けている。

 

活躍の場を世界各地に広げたボルタンスキーは、日本でも越後妻有アートトリエンナーレや瀬戸内国際芸術祭などで積極的に展示活動を行い、2016年には東京都庭園美術館で個展が開催された。今回の展覧会は、ボルタンスキーの初期作品から最新作まで半世紀にわたる活動を紹介する国内初めての大規模な回顧展で プロジェクトミュー ブレーキパッド HC-CS リア用 ファミリア BG6P/6R/6Z/7P 89.1~91.1 送料無料、国立国際美術館を皮切りに、国立新美術館(6月12日~9月2日)、長崎県美術館(10月18日~2020年1月5日)へ巡回する。

 

1960年代後半より短編フィルムを発表し始めたボルタンスキーは、70年代に入り、写真を積極的に用いるようになる。人が歩んできた歴史や文化人類学への関心を土台とし、自己や他者の記憶に関連する作品を手がける。80年代には、「モニュメント」シリーズで宗教的なテーマに取り組む。それを発展させた《シャス高校の祭壇》(1987年)は、1931年にウィーンの高校に在籍したユダヤ人の学生たちの顔写真を祭壇状に並べ、その写真を電球で照らすというものだった。

 

肖像写真を集めて展示する手法は、大量の死者の存在、具体的にはナチス・ドイツによるユダヤ人の大虐殺とその犠牲者のイメージを想起させるものとして解釈され、大きな議論を呼んだ。第二次世界大戦期のユダヤ人の大虐殺は、ユダヤ系の父を持つボルタンスキー自身の問題とも結びつく。世界各国で作品を発表する度に大きな話題を集めてきた。

 

ボルタンスキーの話題は耳目にしていたが、内覧会場で目にした作品は驚きの連続だった。まず暗がりの会場で目にしたのは、《咳をする男》(1969年)の映像作品。一人ぼっちの男が血を吐くくるしそうな様子を撮影していた。その不気味な姿は音響とともに脳裡を引き込む。《影(天使)》(1985年)も不気味な作品だ。死の天使が飛ぶ様子を展示室の壁に映し出す。

 

クリスチャン・ボルタンスキー《咳をする男》(1969年)の映像作品

 

少し明るくした広いい会場には、新作の《ミステリオス》(2017年)。撮影時間は12時間におよぶとか。パタゴニアで撮影された三つの映像で構成されている。クジラとコミュニケーションをとることを目指したという。

 

クリスチャン・ボルタンスキー《ミステリオス》(2017年、作家蔵) ⓒ Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Photo by Angelika Markul

 

そしていよいよ代表作の《モニュメント》シリーズ。ほの暗い光の中、いくつかの裸電球のもと人の顔が浮かび上がる。祭壇のようであり、棚のようにも見える。ミサに参列したような静謐な空気が漂う。まさに死者たちへのレクイエムだ

 

クリスチャン・ボルタンスキー《モニュメント》(1986年、作家蔵) ⓒChristian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Photo ⓒ The Israel Museum,Jerusalem, by Elie Posner

《モニュメント》シリーズの展示風景

 

《保存室(カナダ)》(1988年)は衣服が抜け殻のように展示され、《ぼた山》(2015年)は黒い衣服が堆積した作品だ。やがて死ぬ人間の身体や魂は何処へと思わずにいられない。刹那に生きる人間の儚さを感じるものの、ぼた山の頂に当たる白い照明をみていると祈りの気持がこみ上げてくる。

 

クリスチャン・ボルタンスキー《保存室(カナダ)》(1988年、イデッサ・ ヘンデルス芸術財団、トロント)ⓒ Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Ydessa Hendeles Art  Foundation, Toronto, Photo by Robert Keziere

クリスチャン・ボルタンスキー《ぼた山》(2015年)の展示

 

《アニミタス(チリ)》(2014年)と《アニミタス(白)》(2017年)も印象に残る作品だ。チリのアタカマ砂漠とカナダで長時間撮影されたビデオ映像だが、そこに置かれた作品はすでに無く映像のみが残された。美しい風景は浄土のようでもある。

 

クリスチャン・ボルタンスキー《アニミタス(チリ)》(2014年)の展示

クリスチャン・ボルタンスキー《アニミタス(白)》(2017年)の展示

 

この展覧会は一点一点の展示品を鑑賞するのではなく、「展覧会全体をひとつの作品として見せる」インスタレーションによって構成されているので、その深いメッセージを実感するためには、会場に身を置くしかないだろう。企画を担当した国立国際美術館の中井康之・副館長兼学芸課長は図録に寄せた文章で、次のようなコメントを記している。

 

ボルタンスキーは、<モニュメント>や<影>という、光と影、そして映像という、その存在自体が儚い表現媒体を用いた作品によって、空間全体を考えながら大きな一つの全体となる作品を完成形として思い描いていった。さらに、その展示空間は、資本主義社会の中で異様に肥大化し続けるエンターテインメントとは対極的な、深い思索を重ねるような場所として在るべきだと考えたのである。
『クリスチャン・ボルタンスキー − Lifetime』(2019年、株式会社水声社)より抜粋  

 

暗い会場が効果的な展示風景